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アリスのレシピ

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パンプキン・ブレッドのレシピを探していたら、
アリスから貰った懐かしいレシピをみつけた。

アリスはハワイ出身の日系二世。
織物作家の彼女は、The Marketという素敵なクラフトショップを、
サンタフェのキャニオンロードにもっていた。

そのお店を初めて訪れたとき、
接客していた彼女は
「ちょっと待ってね」という仕草をして接客を続け、

手が空くと、
「日本人? お腹空いてない? お茶漬けならありますよ。」
と見ず知らずの私にご飯を作ってくれた。

当時インディアンのアートスクールに通い、寮生活を始めた私は、
それからほとんどの週末をアリスの家ですごし、
料理好きの彼女から色々なレシピを教えてもらっていた。

アリスのレシピを見ながら、
彼女とすごした、たくさんの幸せな時間を思い出した。

古いアドービ(日干しレンガ)建築のアリスの家は、
漆喰の白壁、天井にはビガと呼ばれる大きな梁がとおり、
リビングにはキバと呼ばれる暖炉がある。
裏庭に面した大きな窓の前にはプラントが並び、
家中に、彼女と交友のあるアーティストの作品がセンスよく飾られていた。
そこはサンタフェ風の、とても居心地の良い空間であった。

サンクスギビング(感謝祭)には、
アリス、彼女の息子たち、友人たちと一緒に、
樫の大きな丸テーブルに並んだ彼女の美味しい料理を囲み、
和やかに、楽しい時間をすごした。

17年住んだサンタフェを、第二の故郷と思っている理由の一つに、
サンタフェの母のようなアリスの存在がある。

そのアリスも、
私がセドナに移った一年後、光に戻っていった。

レシピを見ながら、
彼女の家で過ごした日々が鮮やかによみがえり、
その懐かしさと切なさで、
涙がとまらなくなった。

笑顔の素敵な、とても思いやりのある人で、
たくさんの大切なことを彼女から学んだ。

ありがとう。

久しぶりにアリスのレシピで、料理をしてみよう。

Have a happy Thanksgiving!

with love.
by tabisera | 2014-11-26 20:44 | アジェンダ

旅好きヒプノティスト:長年アメリカ南西部に住み、中南米を旅した勢いでNYに拠点を移す。未だ都会生活に慣れないのを理由に、また旅に出る。www.motoiurano.com


by tabisera
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